行政訴訟判決

行政訴訟判決

  • ◆S53. 1.30 東京高裁 昭和50(行コ)39 判定取消請求控訴等事件(14)

 

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何等の証拠はない。
(四) 地公法二七条はすべて職員の懲戒については公正でなければならないとしている。昭和五二年三月、神奈川県人事委員会は厚木小学校教諭Dが昭和四六年一一月一九日日比谷公園のいわゆる松本楼焼き打ち事件のあつたとき、現行犯逮捕され、起訴され、懲戒免職された審査請求事件について同人に対し無罪判決が確定したのに対し、結局「申立者は一部集団の中にあつて行動を共にしたとの事実を認定しうる証拠はない」として、懲戒免職処分の取消しをしている。
この裁決は当然のことであつて、控訴人の場合は、公訴の提起すらなされなかつたのであるから、単に逮捕勾留されそのことが新聞に報道されたというだけで何等の証拠もなく本件処分をなすことは明らかに違法である。
(五) また本件処分は、平等取扱の原則(地公法一三条

)にも反する。
三 五号事件において述べたE教諭に対する被告がなした六月停職の懲戒処分の処分事由は乙二六号証の記載のとおりであり、それは右にあげた神奈川県人事委員会の事例と同一の事件で逮捕された事案である。
被告が控訴人になした本件処分と、右E教諭に対するそれとを比較すれば、何等合理的な理由もなく、本件は免職という最も苛酷な処分をなしているものであつて、憲法一四条一項・地公法一三条に違反するものである。
6 木訴において、被告は控訴人の本件処分理由として、右にあげたことのほかに、五、抗弁2の(二)ないし(九)の理由を

追加主張している。
(一) そのうち、(二)は控訴人が下田南高に在勤中のことであるが、控訴人がクラブ活動の顧問として、夏休み中生徒と共に上京した。そのとき王子病院の写真などをとつてきたが、それらのものを秋の文化祭のとき生徒が展示したというのである。当時控訴人のこの行動が学校内において特に問題になつたことはない。Fの証言をみても「そのような生々しいものを展示するのは、教育上問題があると考えて、多少変更して展示しろと言つた」という程度のことであつて、控訴人が生徒と共に上京したことが懲戒理由に該当するものではない。
(二) 処分

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