行政訴訟判決

行政訴訟判決

  • ◆S53. 1.30 東京高裁 昭和50(行コ)39 判定取消請求控訴等事件(9)

 

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生徒の訓育教化をいうものである。
「教育は、人格の完成をめざし、平和的な国家及び社会の形成者として、真理と正義を愛し、個人の価値をたつとび、勤労と責任を重んじ、自主的精神に充ちた心身ともに健康な国民の育成を期して行われなければならない」(教育基本法一条)のであつて、学校教育は教育のもつとも重要な役割を担うものであるから、「学校の教員は、全体の奉仕者であつて、自己の使命を自覚し、その職責の遂行に努めなければならない」(同法六条二項)ことは当然である。
このような教員の職責を完たからしめるため、県立高等学校の教諭は、地方公務員としての「すべて職員は、全体の奉仕者として公共の利益のために勤務し、且つ、職務の遂行に当つては、全力を挙げてこれに従事しなければならない」(地方公務員法三〇条)、「教員は、その職の

信用を傷つけ、又は職員の職全体の不名誉となるような行為をしてはならない」(同法三三条)という一般的な義務に加えて、政治的行為の禁止については国立学校の教育公務員の例により、「政治的行為」(人事院規則一四−七)所定の行為が禁止されているのである。
(教育公務員特例法二一条の三、一項)。
6 教諭の政治的行為の禁止
右人事院規則は、国家公務員が「特定の内閣を支持し、又はこれに反対すること」(五項四号)及び「政治の方向に影響を与える意図で特定の政策を主張し又はこれに反対すること」(同項五号)という、政治目的のために「職名、

職権又はその他の公私の影響を利用すること」(六項一号)「集会その他多数の人に接しうる場所で又は拡声機、ラジオ、その他の手段を利用して、公に政治的目的を有する意見を述べること」(同項一一号)及び「政治的目的を有する署名又は無署名の文書を発行し、配布し、又はこれらの用に供するために著作し又は編集すること」(同項一三号)を禁止しているが、右各行為の禁止は地方教育公務員についても同様である。
とくに教諭が生徒に対して禁止された政治的行為を行うことの違法性は、国家公務員の場合に比して格段に重いことは自明の理である。高等学校の生徒は、政治、

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