行政訴訟判決

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  • ◆S53. 1.30 熊本地裁 昭和50(行ウ)8 換地処分取消請求事件(8)

 

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等公正な利用方法は想定できないことはないのであるが、右価格は法律上適正な時価をいうものとされていながら、昭和三六年ないし同四五年当時においても、一般に、実際の取引価格又は現実の時価と比較して著しく低廉であることは公知の事実であり、清算金の不均衡是正の目的、不当利得徴収と損失補償の実質に鑑みれば、指数単価の算定に当つては、右価格の単なる平均値を採用するのではなく、適正な取引価格相当額を得るための合理的な修正をする必要があるものといわなければならない。
又、整理事業による宅地の利用増進という開発利益の公平な配分のために、事業効果以外の要因を考慮しないで清算金算定の基礎となる土地価格を定めるべきであるとする被告の主張は、同一施行地区内の権利者相互間の不均衡の割合を評価する限りにおいて正当である。けだし、右不均衡

の割合は整理事業の施行の人による結果でなければならず、事業施行以外の理由によつて特定の土地に限つた地価謄貴又は地価下落の結果が生じ、不均衡の割合が増大している場合には、清算金こより是正する必要性は認められないからである。
しかしながら、右の問題は、本件においては、権利価格(指数)及び本件換地の評定価格(指数)の算定において合理的に処理され、その目的を達しているのである。
徴収し又は交付される清算金が、不均衡是正の目的から見て、適正な取引価格相当額であるべきであることは、さきに説示したとおり、当然のことである。
してみ

れば、指数単価の算定については、換地処分時の適正な宅地取引価格相当額が得られるような合理的な方法が採られるべきであり、昭和三六年から同四五年の九年間における宅地価格の一般的な上昇は、年六分の復利計算により加算した場合よりも、その変動が著しく大であることは公知の事実であるから、前記固定資産価格の平均値を単純に基礎としたことと相まつて、以上の点を考慮しなかつた本件処分における指数単価の算定方法、ひいては清算金の算定方法は合理性に欠けるものであり、適正なものとはいい難い。
なお、証人Bの証言によれば、整理事業の実務上は、右のように換地

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