行政訴訟判決

行政訴訟判決

  • ◆S53. 1.30 東京高裁 昭和50(行コ)39 判定取消請求控訴等事件(18)

 

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給等の処分に修正すべき場合には、原処分の取消を求める訴訟においても、処分の取消を求める請求は認容される。従つて、これを裁決庁において修正しなかつたことを裁決固有の違法と構成する必要はない。右の場合は原処分において、処分の軽重を誤まつたところ、裁決においてもこれを看過したに過ぎない。結果は両訴訟とも同一であるから、行政事件訴訟法一〇条二項(取消訴訟における違法事由の主張の制限)によつて救済が制限されると解することはできない。
そうだとすれば、控訴人の三九号事件の請求を棄却した原判決は相当であり、本件控訴は理由がないから、民事訴訟法三八四条に則りこれを棄却する。
第二、七〇号事件本案前の申立について
行政事件訴訟法一九条一項前段は、取消訴訟の係属中関連請求に係る訴えをこれに併合提起することを認め、

同法二〇条は、本件の如く処分の取消の訴えをその処分についての審査請求を棄却した裁決の取消の訴えに併合して提起する場合には、当該裁決取消訴訟が控訴審である高等裁判所に係属中であつても、被告の同意を要せず無条件に許している。
これは行政事件訴訟法一〇条二項がいわゆる原処分主義を採用し、旧行政事件訴訟特例法のもとで一般的に理解されていたところと異なり、裁決の取消訴訟において原処分の違法を争うことを許さないため、裁決を争う事由の範囲を誤解して、裁決取消訴訟のみを提起して原処分をも争おうとする者があるかも知れず、このような誤解から出訴期間

を徒過して救済を受ける機会が失われてはならないという配慮から認められたものであり、特殊な救済を目的とするものであるため、審級の利益を被告が失うこともやむをえないと定めた法規である。控訴人において、前述のとおり、裁決固有の違法について誤解している本件においても、その救済は及ぶものと解さざるを得ない。このことは原審において裁判長から数回にわたり控訴人が、三九号事件の被告を処分庁に変更すべき旨の勧告を受けていたからといつて、また処分庁が補助参加の申立をしたことがあつたからといつて、別異に解すべきではない。従つて、右のごとき事情があつたからと

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