行政訴訟判決

行政訴訟判決

  • ◆S53. 1.30 東京高裁 昭和50(行コ)39 判定取消請求控訴等事件(19)

 

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いつて本件につき行政事件訴訟法二〇条の適用を受けられなくなるということはできない。
第三、七〇号事件本案について。
一、七〇号事件請求の原因12の事実は、当事者間に争いがない。
二、地方公務員法二九条は、懲戒処分として戒告、減給、停職、免職の四種を列挙し、懲戒の手続及び効果は条例によつて定めることを規定しているが、処分基準については何ら規定がない。このように画一的な処分基準を欠くことは懲戒権者が当該職員に対し処分をなす場合、広範な諸般の事情を総合的に判断し、最も適切な処分をなすことを法が要請しているからに外ならない。従つて懲戒権者が懲戒権を発動するかどうか、懲戒処分のうちいずれの処分を選択するかは、懲戒権者の裁量によるべきであるが、前記各処分には軽重の差があるので最も適切な処分が選択されるべき

であり、それは懲戒処分を定めた法条の趣旨に添う一定の客観的標準に照らして決せられるべきで、社会通念に照らしても合理性を欠くものであつてはならない。特に懲戒免職は、他の処分と異なり、当該職員につき、その職員たる地位を失わしめるものであるから、処分の選択に当つては、他の処分の選択に比して一層慣重になさるべきことはいうまでもない。
三、そこで、右のごとき観点に立つて本件処分について判断する。
弁論の全趣旨によれば、被告が本件懲戒免職処分の事由としたのは、七〇号事件抗弁2に記載のとおりであることが認められる。
この点について

成立に争いのない乙一号証添付の処分事由説明書によると、被告が、本件懲戒処分発令の日である昭和四四年一二月二七日に控訴人に交付した処分事由説明書には、処分の事由として、「昭和四四年一〇月二一日東京都におけるいわゆる国際反戦行動に参加し、同日午後五時頃新宿区<地名略>付近において過激な集団の一員として行動し、新聞等に大きく報道された。このことは、教育公務員として、まことにふさわしくない非行でありその信用を著しく失墜した行為であり、地方公務員法三三条に違反し、同法二九条一項一、三号に該当するものである。」とのみ記載されている。
しかし

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