行政訴訟判決

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  • ◆S53. 2. 8 広島高裁松江支部 昭和51(ネ)74 土地所有権確認等請求控訴事件(15)

 

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を処理していることを知りながら、多年これを放任していたのであるから、本件各処分がなされた事実をもその通知がDに送達された当時容易に知りうべき立場にあり、施行者としてもそのことを当然に期待しうる状況にあつたものというべきであり、また、換地処分完結後に従前地の所有権が自己に属することを初めて知つた原告らの利益を保護すべき要請は、さほど強度なものではないと考えられる。そうだとすると、本件各処分において、Dを原告らの代理人として取り扱つた手続上の瑕疵は重大かつ明白なものとまでいうことはできず、本件各処分は、その通知をDが受領したときに、効力を生じたものと解すべきである。
なお、すでに死亡しているAを名宛人としてなされた当初の換地予定地指定通知はその真正な相続人である原告らに対するものとしての効力を認めうることはい

うまでもない。また、本件換地についてなされた前記所有権保存登記が原告らの意思によらない申請に基づくものであつたとしても、そのことは換地処分自体の効力、したがつて本件土地の権利の存否に関係のないことである。
(二) (1)換地処分におけるいわゆる照応の原則とは、まず、換地と従前地とが、その位置、地積、利用状況、環境等を総合的に勘案しておおむね同等になるように、換地を定めるべき要請をいうものであり、一般に、従前地の所在位置にそのまま換地を定めるいわゆる現地換地が右の要請によく適合することが多いとはいえても、土地区画整理事業の目的を達

成するためには現地換地を困難とする事情がある場合に、他の位置に換地を定めるいわゆる飛換地も、前記のような諸条件を考慮してなされるかぎり、許されるものであり、その場合に、換地が施行地区内の他の工区にわたることも法の予定しているところである。
また、照応の原則とは、一面において、各土地の権利者相互間の公平、均衡が保たれるように換地を定めるべきことをも意味するのであるが、近接する数個の土地のうちの一個のみについて従前地から隔たつた所に飛換地を定めることも、施行者の恣意に出たものでなく、減歩による各宅地の著しい過小化を防ぎその適正な利用

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