行政訴訟判決

行政訴訟判決

  • ◆S53. 2.14 広島地裁 昭和51(行ウ)8 行政処分取消請求事件(4)

 

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し、その余は認める。減額更正は、被告が職権で行なつたものである。同(四)は争う。
五 被告の本案前の主張に対する原告の反論
本件還付は行政処分であり、またそれが判決で取消されれば、被告は、判決の趣旨に従つてあらためて適切な還付を行なわなければならないのであるから、原告は、本件還付の取消を求める法律上の利益を有するといえる。
六 証拠関係(省略)
○ 理由
一 原告の本件訴は、要するに、被告のなした法人県民税等の減額更正により生じた過納金の還付について、これを抗告訴訟の対象となる行政処分であるとして、右還付に係る加算金の計算の瑕疵を理由に右還付自体の取消を求めるものである。
そこでまず右訴の適否について検討するのに本件のような減額更正の結果生じた過納金の還付において、還付を受け

るべき者からの還付請求または還付申請に対し、所轄行政庁の処分行為がなされて初めて具体的な還付請求権が発生する還付金(国税についていえば所得税法一四〇条一項、五項、法人税法八一条一項、四項等、地方税についていえば地方税法七三条の二の八項、一二二条の三の一項、七〇〇条の二一の二の一項等)の還付の場合と異なり、減額更正がなされたとき、すなわち更正通知書が相手方に送付されたときに、当然に還付請求権が発生するものであり、行政庁による特別の確定行為を必要としない。したがつて、本件において、仮に被告が原告に還付した額(加算金も含め)が、正しく計算さ

れた額より過少であつたとした場合、それは反面として、事実上現実の還付額を超えては還付しない旨の被告の意向を明らかにしたことにはなるが、さりとてこれにより、原告が減額更正により当然に取得した過納金の還付請求権の存否ないし範囲は、何ら影響を受けることはない。もし現実の還付額が過少であるとすれば、原告としては、さらに広島県を相手方として正当額との差額分の給付請求(過納金還付請求)訴訟を提起すれば足りるのである。
以上のとおり被告のなした本件還付自体は、原告の権利義務その他法律上の地位に何ら具体的影響を与えるものではないから、抗告訴訟の

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