行政訴訟判決

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  • ◆S53. 1.31 名古屋高裁 昭和50(行コ)14 不当支出取消請求控訴事件(9)

 

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のあつた日を同個所に挿入することとしたところ、当該議決が一一月二六日であつたので、公社も日立製作所も右契約書の該当個所に右「二六日」を記入したこと、但し、乙第三号証の一の売買契約書については、「二六日」を「二八日」と改めてあるが、これは公社係員が右両者間で費用の分担について覚書がかわされた日を右売買契約日と誤解して「二八日」と誤つて改めたこと、前記登記手続についても、司法書士に十一月二四日予め登記申請手続を依頼したところ同司法書士において土地の筆数が多数のためその一部が議決の日以前に登記手続がなされたものであること等が各認められ、他に右認定を覆すに足りる証拠はない。
以上認定の事実によれば、右文書における形式上の不備が認められるが、このことは、本件補助金支出の公益性とは関係ないことであり、又本件理事会の土

地売買の議決、本件補助金支出の債務負担行為の市議会の議決も適法になされているものと考えられるから、公社寄付行為一五条、地方自治法九六条各違反を前提とする控訴人の主張は理由がない。
もつとも、控訴人が、公社と日立製作所との間に締結した本件土地売買契約に公社の連帯保証人として義務負担の契約したのに同市議会の議決を経ていないのは地方自治法九六条違反であるというが、本件補助金の支出が適法かどうかは無関係であつて判断の要をみない。
(3) 当審証人Eの証言によれば本件補助金の対象となつた鉄塔除去費用は、取引された本件工場用地の平方メ

ートル当りに換算すれば、同単位当り、一〇〇円に満たない額であることが認められるが、本件補助金の支出は、前叙認定判断の如く低工法の本旨に適つた公益上必要なものであるから、控訴人の右金額は僅少であつて、本件補助金は買収代金と売渡代金の差額によつて捻出すべきであるとの主張に失当である。又、原審証人Aの証言、当審証大D、同Eの各証言の一部並びに成立に争いない甲第三号証によれば、当時、同市市長であり右公社の理事長であつたF、同市市議会議員であり右公社理事であつたGが日立岐阜工場内に従業員の賄いを業とする中濃食品株式会社を設立し、その役員となつて

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