行政訴訟判決

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  • ◆S53. 2.14 東京地裁 昭和52(行ウ)68 列車運行表の認可処分等差止請求事件(10)

 

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抗告訴訟の対象たる行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為かどうかについて検討する。
航空法五六条、四二条、四六条、同法施行規則九〇条によれば、新東京国際空港公団はその設置した新空港の完成検査に合格した後、遅滞なく使用開始期日を定めて、これを運輸大臣に届け出なければならず、その届出があつたときは、運輸大臣は、飛行場の名称、位置、設備の概要、供用開始期日等の事項を告示しなければならないこととされ、また、右空港公団は運輸大臣に届け出た供用開始期日以後でなければ、当該飛行場を供用してはならないこととされている。このように運輸大臣のする本件告示は、新東京国際空港公団が予め定めた供用開始期日及びその他の事項を公示するだけのものであつて、届け出た供用開始期日以後であれば、たとえ本件告示がなされていなくとも、右空港公

団が新空港の供用を開始し得ることは法律上明らかであり、また、関係法令を精査しても本件告示によつて何らかの法的効果が生ずると解すべき根拠はないことからみても、右告示は、飛行場が国民一般の利用に供される性質のものであることに照らし、その利用の便宜を考慮して、飛行場の名称、位置、供用開始期日等を国民に対し周知させることを目的としてされる単なる通知行為にすぎないというべきであつて、これによつて国民の権利義務等に格別の影響を及ぼすものではないと解するのが相当である。
なお、原告らは、本件告示は新東京国際空港公団の営業の自由の範囲の確定と回

復という法的効果を持つものである旨主張するが、本件告示についてそのように解すべき法令上の根拠はないばかりか、既に述べたように、右空港公団は、仮に本件告示がされないとしても、届け出た供用開始期日以後においては、新空港の供用を開始し得るのであつて、本件告示が原告ら主張のような性質を有するものであるとは到底解し難い。
そうすると、本件告示は、行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為とはいえず、抗告訴訟の対象とはならないものというべきであるから、その差止めを求める原告らの被告大臣に対する訴えは、その余の点について判断するまでもなく不適

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