行政訴訟判決

行政訴訟判決

  • ◆S53. 2.14 東京地裁 昭和52(行ウ)68 列車運行表の認可処分等差止請求事件(11)

 

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法といわざるを得ない。
二 被告局長に対する訴えについて
原告らの被告局長に対する訴えもまた行政庁に対し特定の行為の禁止を求める訴訟である点において、被告大臣に対する訴えと同様にその許否が問題となるが、その点はさておき、まず、原告らの原告適格の有無について検討する。
本件認可の差止めを求めるについて原告らが法律上の利益を有するかどうかは、結局、本件認可によつて侵害されると主張する原告らの権利、利益が、個別的、具体的な権利、利益として法律上保護されているといえるかどうかに帰着するところ、原告らが主張する道路交通の円滑等による日常生活上の利益は、単なる事実上の利益にすぎず、本件認可の根拠となつた行政法規すなわち地方鉄道法二二条によつて個別的、具体的に保護されている利益とはいい難い。
すなわち

、地方鉄道法二二条、同法施行規則四〇条、四一条によれば、地方鉄道業者が旅客列車等の運転速度、度数を定め、又はこれを変更するときは、陸運局長の認可を得なければならず、陸運局長は公益上必要があると認めるときは運転度数等の変更を命ずることができる旨定められているが、このように地方鉄道における列車の運転度数等の制定、変更を陸運局長の認可にかからせているのは、それが列車の接続等の便宜、運送の安全等不特定多数の一般公衆の利便及び安全に影響するところが大きいなど公共の利益に密接な関連を有するからであつて、特定個人の個別的、具体的な利益を保護する趣旨

ではなく、ましてや原告らの主張するような踏切遮断による交通の円滑等の阻害を受けないという生活上の利益を保護するものではないというべきである。
原告らは、踏切道改良促進法等によれば、踏切道の立体交差化の指定を行うに当たり、踏切通過者の利益等を考慮すべきこととされており、歩行者等の交通の安全と円滑は実定法上保護された利益である旨主張するが、仮に同法等においてそのように解することができるとしても、そのことの故に、当然に、地方鉄道法二二条に基づく本件認可についても個別的、具体的な利益として保護されていることになるものではなく、地方鉄道法

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