行政訴訟判決

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  • ◆S53. 2.14 東京高裁 昭和50(行ス)13 被告変更申立却下決定に対する即時抗告申立等事件(17)

 

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当因果関係を認めたものとして、昭和一〇年三月二日行政裁判所判決(行政裁判所判決録四六輯八三頁)がある。同判決は、「・・・・・・・・・前記建物は精米場、物置場、店舗及び住宅ノ外玄米置場、麹室、雇人部屋(杜氏ノ部屋)、内井戸、洗場、釜場、槽場等ヲ有スルモノニシテ、右建物ノ屋根ハ・・・・・・・・・七棟ニ区分セラルルモ互二相密着シ不可分ノ一体ヲ為セル建物ト認ムルヲ相当トスル。従テ該建物中本件収用地上ニ在ル部分ヲ移転スルトキハ土地収用法第五一条第一項但書(注・現七七条)ニ所謂物件ノ分割ヲ来シ該建物全部ヲ移転スルニ非レバ従来用ヰタル目的ニ供スルコト能ハザルモノニ該当スト認ムベキカ故ニ該建物内ニ在ル諸物件ニ付テハ其ノ全部ノ移転ヲ補償スベキモノトス」と判示しているのである。
(二) 同種の判例として、昭和一二年七月八日行

政裁判所判決(行政裁判所判決録四八輯二四六頁)は、残地にある井戸が収用地にある建物と機能上一体をなし不可分の関係にあることを認め、該井戸の移転料の補償を認めている。
(三) 収用地ではなく、残地上の造作物の変更が問題となつた事案に関し、昭和二年四月一六日行政裁判所判決(行政裁判所判決録三八輯五一一頁)は、その損失補償を認め、「塩田ノ一部ヲ収用シタルタメ残地ノ塩壺ノ排列変ヘヲ要スルトキハ之ニ要スル費用ハ土地収用法五四条(注・現八八条)ニ所謂通常受クヘキ損失ニ外ナラス」と判示している。
(四) 建設省の損失補償基準要綱

公用収用に関し指導的立場にある建設省当局は、「公共用地の取得に伴う損失補償基準要綱」(昭和三七年六月一九日閣議決定)二四条(建物等の移転料、土地収用法七七条と同趣旨の規定)の解釈に関し、「『建物等が分割されることによつて従来利用していた目的に供することが困難となる』とは、必ずしも有形的な分割による場合だけではなく、用途上の機能的な分割による場合をも含む。たとえば、事業用地(収用地)上に質屋営業をしているものの店舗兼住家があり、残地に倉庫があつて、一体として営業目的に供されている場合には、店舗兼住家を移転するだけでは従来の利用目的に供す

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