行政訴訟判決

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  • ◆S53. 2.14 東京高裁 昭和50(行ス)13 被告変更申立却下決定に対する即時抗告申立等事件(21)

 

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なわち、数個の請求が選択的併合の場合であつても、各請求についての訴訟終了は相関連し、かつ同時的であり、各別に終結させることは不可能であるから、弁論の分離はできないとされているのである。まして、本件のように順位的(予備的)併合においては、各請求がすべて主位・副位の関係で結びつけられており、その手続的な関連の度合が選択的併合の場合よりもさらに高度であるから、弁論の分離は不可能なのである(法律実務講座民事訴訟編第二巻第一審手続(1)一六四〜一六五頁)
二 原決定は、口頭弁論を経ずになされている違法があり、この点からも取り消しを免れない。
すなわち、抗告人(原告)が本件訴訟においてなした損失補償の予備的申立は、いわゆる追加的併合であつて、これが訴の変更の場合であることは明らかである。しかして、訴の変更につい

ての争いは口頭弁論を経て裁判されるべきであり(同旨、菊井維大「訴の変更」民事訴訟法講座第一巻二〇九頁、前掲法律実務講座第二巻二二七〜二二九頁、細野・要義二五三頁)、異説を見ない。したがつて、準備手続において訴の変更の当否について争いがあるときは、そのまま新旧両訴について争点を整理して口頭弁論へ送るか、または変更の当否の裁判をうるため受訴裁判所の口頭弁論を開始して裁判すべきである(前掲法律実務講座第二巻二二九頁注(二)、細野・要義二六九頁、中島・日民訴一二三六頁)。
しかるに、原審裁判所は抗告人(原告)が訴変更の書面を本件訴訟事件

の準備手続期日に提出するや、一度も口頭弁論期日を開かずに準備手続進行中にいきなり原決定をなしたものであり、明らかに訴訟手続に違背している違法の裁判であり、取消さるべきである。なお、本件訴訟においては前後を通じて一度も口頭弁論期日は開かれていない。
和解案(要旨)
一 日本道路公団(以下公団という)は、浄久寺所有の別紙第一図面赤色で表示した部分の土地を適正価格(鐘桜、石垣、墓地および植木などの移転費を含む)で買い上げること。
二 公団は、別紙第一図面茶色で表示した部分を、浄久寺本堂および庫裡などの移転敷地として造成する

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