行政訴訟判決

行政訴訟判決

  • ◆S53. 2.21 東京高裁 昭和48(行ケ)170 裁決取消請求事件(9)

 

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うち、別紙(一)記載第一の(一)ないし(三)及び第二、第三の事実は、すべて原告の政治家としての地位に関連して行なわれたものであり、弁護士としての職務遂行に関連して行なわれたものは、僅かに同第四の事実に過ぎない。
のみならず、原告は、弁護士開業以来約三五年間弁護士業務に従事し、その間大阪弁護士会新星会幹事長、軍法会議弁護士会常任理事、さらに政友会大阪支部長、大阪府会議員、参議院議員として、その職能を通じて活躍して来たが、右刑事処分後は自粛自戒の生活を送つて右執行猶予期間を経過し、そのため右刑の言渡しがなかつたものとされたのであるから、右刑事処分の対象とされた犯罪事実から、原告を、直ちに一般弁護士及び弁護士会の信用を害する虞れがある者と断ずることは許さるべきではない。
(二) 原告には、弁護士の職務を行

なわせることが適正を欠くような心身障害の事実は存しない。
すなわち、原告は、脳梗塞症を発病するに至つたけれども、知的判断力の点についてはなんらの影響がなく、身体的障害も漸次恢復し、準備書面も左手ではあるが書くことができるし、言語障害も電話が可能な程に恢復し、近々治癒する状態にあるのである。
(三) のみならず、被告の裁決は、次の点においても、違法である。けだし、被告は大阪弁護士会が進達拒絶処分をした後四カ月にして生じた原告の病気を審査の対象として原告の審査請求を棄却する裁決をしたが、これは原処分後に発生した事由を審査の対象

とするものであつて許されることではないからである。
第三 証拠(省略)
○ 理由
一 原告が昭和四五年二月一八日大阪弁護士会に入会の申込をするとともに被告への弁護士名簿登録請求をしたところ、同弁護士会は同四六年九月一三日の資格審査会の議決に基づいて右進達を拒絶し、翌四七年三月二日原告にその旨の通知をしたこと、そこで原告は同年四月一三日行政不服審査法に基づいて被告に対し審査請求をしたが、被告は資格審査会の議決に基づき同四八年一〇月八日右審査請求を棄却する旨の裁決をし、同月一一日原告に右裁決書を送達した事実は、いずれも当

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