行政訴訟判決

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  • ◆S53. 2.21 東京高裁 昭和48(行ケ)170 裁決取消請求事件(10)

 

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事者間に争いがない。
二 そこで、先ず、原告の弁護士資格の有無についてみるに、原告が大正一三年弁護士試験に合格し翌一四年大阪弁護士会に入会して弁護士業務を開始したが、昭和四〇年四月二四日後記執行猶予付有罪判決が確定したため弁護士名簿の登録が取消されたこと及び原告が右執行猶予の言渡しを取消されることなくその猶予期間を経過した事実は、いずれも当事者間に争いのないところであるから、原告は本件弁護士名簿登録請求当時弁護士となる資格を有していたことは明らかである。
三 原告は、被告が裁決において容認した大阪弁護士会資格審査会の議決書に理由が付されていないから右裁決は違法であると主張する。
しかしながら、弁護士法第一二条第一項は「弁護士会は、弁護士会の秩序若しくは信用を害する虞がある者又は左の場合に該当し

弁護士の職務を行わせることがその適正を欠く虞がある者について、資格審査会の議決に基き、登録又は登録換の請求の進達を拒絶することができる。」と規定し、同法第七章において資格審査会の設置及び機能、組織、予備委員、会長の職務及びその身分、審査手続などを規定するに止り、右議決に関する書類についてはなんらの定めもない。したがつて、大阪弁護士会資格審査会が本件登録請求の進達を拒絶する旨の議決をした際作成された議決書に、進達拒絶の実質的理由の記載がないからといつて、これが違法であるということはできないから、その違法なることを前提とする原告の右主張は

採用できない。
四 次に、原告の弁護士法第五五条第二項違反の主張について判断する。
成立に争いのない甲第三号証、乙第五号証に証人A、原告本人の各供述を総合すると、原告は本件弁護士名簿登録請求に先き立つ昭和四四年八月一五日大阪弁護士会への入会の申込みをすると同時に被告に対し弁護士名簿登録請求をした(右請求は同年一二月六日取下げられた。)が、その際原告は同会資格審査会の呼出しに応じて出頭し、或いは自宅において意見の陳述、弁明をし、その折作成された記録は本件の審査においても資料とされていること及び原告は本件の登録請求後の昭和四六

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